人事労務ニュース
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文書作成日:2026/06/16

10月1日から追加が必要な労働条件の明示項目

 従業員を雇入れた際に労働条件の明示を行う義務がありますが、従業員のうち、パートタイマーや契約社員を雇入れた際の労働条件の明示項目が10月1日より追加されます。以下では、その内容と合わせて確認しておきたい漏れがちな明示項目を確認します。

[1]改正の背景
 パートタイマーや契約社員など(以下、「パート等」という)、正社員よりも1週間の所定労働時間が短い労働者や期間の定めがある労働者にはパートタイム・有期雇用労働法(以下、「パート・有期法」という)が適用されています。このパート・有期法の第14条第2項で、会社はパート等から求めがあったとき、正社員との間の待遇の相違の内容と待遇を決定するに当たって考慮した事項を説明しなければならないと定められています。
 今回、パート等にこの「説明を求めることができること」をより知らせるという目的から、労働条件の明示項目として追加されることとなりました。

[2]10月1日から追加となる項目
 改正の背景を踏まえ、パート等を雇入れた際、労働条件通知書等の項目として、新たに「待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨」の明示を追加する必要があります。
 厚生労働省が提供するモデル労働条件通知書では、次のような記載例が示されています。

次の窓口に対して通常の労働者との間の待遇の相違(内容・理由)等について説明を求めることができる。
部署名
担当者氏名      (連絡先     )

 記載例の「通常の労働者」については、自社における呼称(「正社員」等)に置き換えて記載することも可能とされています。

[3]漏れがちな記載項目
 現行においても、パート等を雇入れた際の労働条件の明示項目については、通常の従業員を雇入れた際の労働条件の明示事項に、以下の4つの項目を追加する必要があります。

  1. 昇給の有無
  2. 退職手当の有無
  3. 賞与の有無
  4. パートタイム・有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口

 この中で、特に4のパートタイム・有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口の記載が漏れているケースが多く見られます。これは、パート等の雇用管理の改善や苦情等に関する相談に応じる窓口です。

 正社員が定年退職後、例えば「嘱託社員」というような名称で有期契約として雇用されているケースがありますが、この嘱託社員もパート・有期法の適用の対象者です。そのため、嘱託社員に労働条件を明示する際には、上記の漏れがちな項目として挙げた4つの項目と10月1日から追加となる項目についても記載が必要です。ひな形をチェックして、不備があれば修正しておきましょう。

■参考リンク
厚生労働省「パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります(令和8年10月1日施行)

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。


三可社会保険労務士事務所の代表 三可剛史(さんかたけし)と申します。 【プロフィールはこちら】




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